遺言作成例（1）　　全ての財産を妻又は夫に相続させる

 

子供のいないご夫婦の場合、万が一のとき、残った一方の方に財産すべてを譲りたいと考えることが多いと思います。そのような場合は、次の遺言が有効です。

ご夫婦がお互いに遺言書を作って相互に保管し合うのもよいでしょう。

 

遺言書   　私の全ての財産は、私の妻の○○△△に相続させる。   　　　　以上遺言する。 平成○○年○○月○○日 　　　　　　　　　○○市○○町○○番地○○　 　　　　　　　　　遺言者　　○○　□□　㊞

 

 

遺言作成例（2）　それぞれの相続人に特定の財産を相続させる

 

一般に一番多いのは、譲る財産を具体的に特定する方法です。下の例がそれですが、具体的であるだけ、間違わないよう、誤解が生じないよう正確に書くことがなにより必要です。また、特定した財産以外にも財産がある場合は、この文例の四、にあるように書いておくとよいでしょう。

※  財産を特定して書くときは、個々の財産を正確に書かなければいけません。

 

遺言書   　　一、私の下記不動産は、長男○○△△に相続させる。   ○○市○○町○○番○の土地   ○○市○○町○○番地○ 家屋番号○○番○の建物   　　二、私の下記預貯金は、私の妻○○△△に相続させる。 　　　　○○銀行○○支店　口座番号○○○○   　　三、私の下記株式は、二男○○△△に相続させる 　　　　○○証券　銘柄　○○会社　○○株   　　四、上記以外の財産は、全て長男○○△△に相続させる。   　　　　 　　　平成○○年○○月○○日   　　　　　　　　　○○市○○町○○番地○○　 　　　　　　　　　遺言者　　○○　□□　㊞

 

遺言作成例（3）　相続人に種類を指定して財産を譲りたい

 

よく見かけるパターンですが、下の例は財産を種類で指定している例です。

※「すべての」と入れなくてもよいかも知れませんが、自分名義の全部を譲るのであれば、念のため入れておく方がよいでしょう。

 

遺言書   　　一、私のすべての不動産は、長男○○△△に相続させる。     　　二、私のすべての預貯金は、私の妻○○△△に相続させる。     　　三、私のすべての株式は、二男○○△△に相続させる。   　　　　以上遺言する。   　　　平成○○年○○月○○日   　　　　　　　　　○○市○○町○○番地○○　 　　　　　　　　　遺言者　　○○　□□　㊞

 

 

遺言作成例（4）　特定の財産を共有させたい

 

特定の財産を何名かの相続人で共有させたい場合の遺言書例です。

特定の財産を書くときは、正確に書いて下さい。

 

遺言書     　　1、私の下記不動産を、私の妻○○□□に持分２分の1、 私の長男○○□□に持分２分の1の割合で相続させる。       ○  ○市○○町○○番○の土地   ○○市○○町○○番地○ 家屋番号○○番○の建物       以上遺言する。     　　　平成○○年○○月○○日   　　　　　　　　　○○市○○町○○番地○○ 　　　　　　　　　遺言者　　○○　□□　㊞

 

 

 

遺言作成例（5）　相続人以外に財産を譲りたい

 

相続人以外の人や団体に財産を譲りたいときは、譲る相手を正確に特定することが必要です。相手が人であれば住所氏名は勿論、生年月日や遺言者との関係、団体であればその住所名称、代表者の名前などを確認して正確に書きましょう。「遺言者との関係」譲る相手を確実に特定するために書いておく方がよいでしょう。

 

遺言書 　　一、私は下記の者に、私の下記財産を譲る。 住　　所　○○県○○市○○町○○番地○○ 氏　　名　○○△△ 遺言者との関係　私の長男の妻   財産の表示 1、○○市○○町○○番○の土地 2、○○市○○町○○番地○ 家屋番号○○番○の建物 　　　　3、○○銀行○○支店　口座番号○○○○ 　　　　4、○○証券　銘柄　○○会社　○○株   　　　二、遺言執行者として下記の者を指定する。 住　　所　○○県○○市○○町○○番地○○ 氏　　名　○○△△ 　　　　職　　業　○○○   　　　　　平成○○年○○月○○日   　　　　　　　　　　○○市○○町○○番地○○ 　　　　　　　　　　遺言者　　○○　□□　㊞